債務整理相談事例
「自己破産」の相談事例 | 「任意整理」の相談事例 |
「個人再生」の相談事例 | 「過払い金請求」の相談事例 |
自己破産の相談事例
【Tさんのケース(自己破産)】
「相談前状況」
Tさんは、自宅をリフォームするため元夫が金融機関から借り入れた500万円を連帯保証しました。
元夫には、他にも消費者金融等から借金がありました。また、Tさんのクレジットカードを無断で持ち出し借金をしていることが発覚しました。
元夫の収入では生活もままならず、このような状況下で夫婦仲が次第に険悪になり、離婚するに至りました。
「解決方法」
Tさんが、事務所に来られたのは、離婚した元夫が自己破産の申し立てをすると連絡をしてきたからでした。
元夫が自己破産により免責されても、連帯保証人であるTさんは支払いをしなくてはなりません。
Tさんには、上記連帯保証債務の債務がまだ350万円ほどありました。また、これに加えて生活苦が原因でクレジット会社から借り入れた債務も100万円ほど残っていました。
Tさんの収入では、返済を継続していくことは不可能でした。
したがって、Tさんも自己破産を申し立てることになりました。
「解決後状況」
Tさんは、借金をするに至った理由もやむにやまれぬものであり、特に問題もなく免責決定が下りました。
なお、Tさんは、自己破産申立費用について、法律扶助(法テラス)による費用立替の制度を利用され、月々の負担も少なく生活されています。
【Kさんのケース(自己破産)】
「相談前状況」
Kさんは、20歳で結婚及び出産をしましたが、3年後に夫が大病を患い仕事に就けず収入が途絶えました。
親族の援助もあり、Kさんも幼子を育てながら働きに出ていましたが、満足ゆく収入を得ることができませんでした。
生活にゆとりはなく、不足した生活費を消費者金融からの借り入れで賄うようになり、その総額は250万円にのぼりました。
「解決方法」
Kさんの収入では到底返済をしていくことは不可能でした。
また、相談に来られてすぐに、生活保護の受給が認められました。
通常取るべき方針は自己破産となるのですが、Kさんは、自己破産に対して「子供への影響」等様々な誤解や迷いを抱いていたため、当初かなり抵抗を示されました。
しかしながら、それらを一つ一つ丁寧にほどき納得していただき申立てに至りました。
「解決後状況」
Kさんは、借金をするに至った理由もやむにやまれぬものであり、特に問題もなく免責決定が下りました。
免責後、お子様とともにお礼に来られた時の晴々とした笑顔が印象に残っています。
なお、Kさんは、自己破産申立費用について、法律扶助(法テラス)による費用立替の制度を利用されましたが、生活保護受給者であったためその返済を免除され、実際の負担はわずかな実費のみでした。
過払いの相談事例
【Mさんのケース】
「相談前状況」
Mさんは、約15年前から、夫の収入減や専門学校に通う子の学費等による支出の増加が原因で家計が苦しくなり、ほんの軽い気持ちで消費者金融から借り入れたところ、瞬く間に借入先の数及び債務総額が増えてしまいました。そして、気付いた時には返済のために借り入れを繰り返すといった、自転車操業状態に陥りました。
当事務所へ来られた時、合計7社に対し総額300万円ほどの債務を負っていました。Mさんの希望は「自己破産」でした。
「解決方法」
Mさんは、大変真面目な性格であったため、これまでの取引で大きく返済を滞ることは決してありませんでした。
その一方で、どうしても他社の返済のために借り入れをしなければならなくなることが多々あり、元本が思うように減りませんでした。
したがって、取引期間や上記取引経過を聞くにつけ、相当な減額が見込めることは想像できました。
取引履歴を請求し法定利率で再計算すると、やはり、4社が過払い状態でありそれ以外の3社についても大幅に減額となりました。
「解決後状況」
4社について回収した過払い金をもって債務が残った3社に一括返済しました。
相談に来られた時、月々10万近くの返済をしていたMさんにとっては信じられない状況でした。
業務終了報告の際のMさんの晴々とした姿は、自己破産しなければならないと思い詰め当事務所にやってきた時とはまるで別人のようでした。
【Tさんのケース】
「相談前状況」
Tさんが多重債務に陥ったきっかけは、不足する生活費を補うためのわずかな額の借り入れでした。しかしながら、高い利息が付されていたため、返しても返してもなかなか元本が減らず、返済のため別の貸金業者から借り入れをする典型的な自転車操業状態となり、雪だるま式に借金総額と借入先が増えてしまいました。
相談に来られた時点で取引が継続していたのは6社のみでしたが、最も多い時で11社との取引があったとのことでした。
「解決方法」
長いところだと20年を超えるという取引年数やその間真面目に返済を継続してきたというTさんからの聞き取りから、取引履歴により確認をするまでもなく、過払い状態になっていることは容易に想像できました。
ただし、完済業者のうち2社が倒産手続きに移行してしまい、それとは別の2社については取引終了から10年以上経っていました。(時効期間満了)
「解決後状況」
それでもTさんは、借金が無くなった上に7社合計800万円近くの過払い金回収に成功しました。回収できなかった4社については、「もっと早くに相談に来ていれば・・・」という後悔の念も多少はあったようでしたが、それより、回収した過払い金を手元に、かねてより夢であった夫婦での旅行など老後の人生を謳歌しているようです。
個人再生の相談事例
【Nさんのケース】
「相談前状況」
Nさんの借金は、5年ほど前に職場でのストレス解消から始めたパチンコが原因でした。妻も子供もおり安定したサラリーマン生活を送っていたのですが、パチンコにのめり込んでしまい、パチンコに使うお金を消費者金融からの借り入れで賄うようになりました。
当事務所に来られた時にはパチンコは幸いにして止められていたものの借入総額は5社で約350万円でした。
また、Nさんは10年前に一戸建て住宅を購入し、月10万円の住宅ローンを支払っていました。
「解決方法」
Nさんは、住宅ローンも残っていたため自宅を手放して「自己破産」するしかないと考え、当事務所に相談にいらっしゃいました。
しかし、Nさんは住宅ローンを含めて毎月15万円ぐらいなら返済していけるとのことでした。また、できれば自己破産せずに自宅を守りたいとのことでしたので、個人再生を申し立てることにしました。
「解決後状況」
Nさんは、個人再生の手続きを行い、住宅ローンを除く借金は100万円まで減額されました。Nさんは、毎月住宅ローンの支払いとして10万円、その他の借金の返済として約2万8,000円の支払いを3年間、合計約13万円を支払っていくことになりました。
Nさんは、自宅を手放すことなく借金の返済に目途が立ち、「3年間頑張ります」と大変喜ばれました。
任意整理の相談事例
【Hさんのケース】
「相談前状況」
Hさんは、8年前に離婚した後、嫁ぎ先の九州を転々として実家のある奈良に戻ってきました。
婚姻期間中に消費者金融から借り入れをし、離婚前は返済をしていましたが、離婚して以後居所を転々としたことで債権者からの支払いの催促が届かなかったこともあり、支払いが滞り次第にどこから借り入れをしたかすら忘れてしまいました。
ところが、実家に戻り住民変更もして少しした頃に突然、上記消費者金融から債権を譲り受けたと主張する債権回収会社から、支払いを催促する通知が届きました。驚いたHさんは、慌てて当事務所に相談に来られました。
「解決方法」
Hさんは、債権の譲渡人の消費者金融に確かに聞き覚えがあり、かつて借り入れをしていたことに間違いはありませんでした。
しかしながら、Hさんの記憶が確かであれば、上記のとおり離婚して以降一切返済をしておらず、消滅時効にかかる可能性が高いといえました。
早速、債権調査(取引履歴の開示)をしてみたところ、案の定、最終返済日から5年を経過しており時効期間が満了していたのです。
そこで、内容証明郵便にて時効援用の通知書を送付しました。
「解決後状況」
Hさんは、上記案件が解決し3か月後、再び当事務所に相談に来られました。今度は別の債権回収会社が、別の消費者金融から債権を譲り受けたと請求(催告)してきたのです。調査の結果、こちらについても同様に時効援用の通知を送付し解決に至りました。
Hさんは、いずれの場合も、催告に驚いて返済をしたりせず、すぐに相談に来られたのが良かったといえます。
【Fさん夫婦のケース】
「相談前状況」
Fさん夫妻は、30年以上も前から寿司店を営んでいましたが、ここ数年の売り上げ不振から、生活費の足しにと消費者金融から借り入れをするようになりました。各人がカードを所持し、夫婦で約150万円ありました。
お二人とも、決して多重債務ではありませんが(借り入れはFさんが2社、奥様が1社)、コツコツと返済を続けてきたにもかかわらず、一向に減らない債務残高と、商売の売り上げ不振から毎月の返済額が負担となり、藁にもすがる思いで相談に来られました。
「解決方法」
Fさん夫妻は、借入先の消費者金融の利率を知らないまま契約しており、その利率が利息制限法所定の制限を超える違法な利率での貸付を行っているなど夢にも思っていませんでした。
また、取引期間が約8年であったため、それなりの債務額の圧縮が期待できました。
「解決後状況」
Fさん夫婦の取引を制限利率による引き直し計算をすると、Fさんは約15万円に、奥様は約3万円まで減額されました。
大幅な減額となった債務に、お二人は狐につままれたような思いでした。
そこで、相手方との間で、Fさんは今後発生する利息をカットして合計15回の分割返済とし、一方奥様は一括返済するとする和解をしました。
気がかりだった借金の返済に目途が立ち、「もう一度商売を頑張れそうだ」と大変喜ばれました。